飼う前の準備
飼う犬の種類を決める
犬は犬種によって性格が違います。また、人間が兄弟であっても性格が違うように、同じ犬の種類であってもその犬によって少しずつ差があります。
さらに、オスとメスによっても性格には差がでてきます。犬を飼うときには、目的別に犬の種類を選ぶことが大切です。
たとえば、今はあまりありませんが、番犬として飼うなら吠えないと意味がありませんし、子供の愛玩用に飼うならばおとなしい性格の犬が良いでしょう。
また、世話をする人が女性や子供であれば、力のある犬だと散歩させるどころか、逆に引っ張られてコントロールできないことになります。
アパートやマンションなどの室内で飼う場合は、神経質に吠えたり、放浪しがちな性格を持った犬では、隣近所に迷惑をかけます。
また、大型の犬では、やはり隣近所の人に恐怖感を与えてしまうかもしれません。なのでアパートやマンションなどの室内で飼う場合には、おとなしい性格の小型犬が適しているといえるでしょう。
大型犬であっても、ある程度のスペースがあり、運動が可能であれば室内で飼えないことはありません。
家族の役割分担を決める
犬を飼う前には、飼った後に生じるであろう、さまざまなメリット、デメリットをしっかり考えて、家族全員で細かいところまで相談することが必要です。
特に世話をする係を決めることは一番重要なことです。犬の世話はひとりではなかなかしきれないもの。
たとえば、犬の散歩は長男、犬小屋やトイレの掃除は長女、食事係はお母さん、犬の手入れはお父さんなど、各人のスケジュールを検討してはっきり役割を決めて、責任をもって犬の世話ができるよう計画しなくてはなりません。
できそうにない計画を決めて、実際にはできないということになると、お互いに犬の世話をおしつけ合うことになり、結果として犬はやっかい者扱いされかねません。
そうならないためにも、確実に世話のできる人、できる内容の役割分担を決めましょう。
必要経費の算出をする
犬を飼う上で忘れてはならないのが費用の問題です。
知人から譲り受けるのでなければ当然、犬を購入する費用はかかりますし、食事や手入れなどの月々の出費もあります。
手入れが簡単な犬なら毎日ブラッシングし、時々シャンプーしてやれば済みますが、トイ・プードルやテリア類など、犬種によっては専門家に頼まないと、なかなか店頭にいる犬のような美しい姿には仕上がりません。
また、こうした月々の費用のほかに、病気の時の治療・手術・入院費や、予防注射各種費用、去勢や避妊手術の費用、また、交配費用など、人間と変わらないだけの費用がかかってきます。
食事については、犬は肉を好みますが、牛肉を毎日やりつづけないまでも、バランスの良い食事を考えたり良質のドックフードを与えるには当然費用もかかります。
犬種や年齢などによっても変わってきますが、ある程度の出費が必要になってくることを覚悟しなければなりません。