症状からみた病気
たおれる
夏ならば日射病や発熱症が考えられます。涼しい所に寝かせ、濡れタオルを体にかけ、体を冷やしてあげます。
フィラリアによる貧血や、事故による後遺症、毒性のある空気を吸ったなどの原因も考えられます。
体がふるえる
普通は神経系統の障害が考えられます。脳腫瘍、頭を強く打ったとき、またジステンパーで中枢神経を冒されたとき等に起こります。
また、まれに母犬が出産後にカルシウム不足で、てんかん様の発作を起こすことがあります。
いずれにしても、すぐに獣医さんに診せる必要があります。
体に触るとかむ、鳴く
一番多い原因は、骨折や脱臼です。痛さのあまり、触られるのを嫌がってかみつきます。
また、腹部を触ると鳴く場合は、消化器系の異常が予想されます。腎炎、腹膜炎などが考えられます。リウマチやリンパ腺が腫れている場合もあります。
ふらふらしている
車に酔った場合、しばらくの間ふらふらすることがあります。そうでない場合には、平衡感覚のマヒ(メニエール症候群)が考えられます。
脳腫瘍や頭部の強打による脳内出血、ジステンパーの末期症状、フィラリアによる脳貧血などでも、体がふらふらして安定しません。
発熱している
見た目でわかります。目はうるみ、鼻は乾き、全身が気だるい感じになっています。
生気がなくぐったりしている場合には、たいてい高熱が出ているので、すぐに獣医さんに診てもらいましょう。犬も40度以上は高熱です。
食欲がない
急に食欲がなくなったときは要注意です。悪いものを食べた中毒症、または犬レプトスピラ症や、ジステンパーなどの伝染病、腸閉塞などの消化器系の病気も考えられます。
また、伝染病や寄生虫が原因で、徐々に食欲がなくなり、命とりになる場合もあります。日頃から犬の食事の量を把握しておくことが大切です。
吐く
犬は異物を口に入れたときや、子犬に食べさせるために吐くことがありますが、このような場合は心配はいりません。
また、食べてすぐに運動したり、野菜の食べすぎでも吐いたりしますが病気ではありません。
注意が必要なのは、水を飲んで吐くときです。この場合は、急性の胃炎や腎炎、犬レプトスピラ症の可能性が大きいので、丸1日すぎても症状が変わらないようであれば、獣医さんに診てもらいましょう。
下痢する
下痢の場合は、1日食事を抜くと治ることもあります。ひどい下痢の場合でも、腸の運動を鎮める薬で治ります。
注意が必要なのは、寄生虫や伝染性の病気の場合です。激しい痛みを伴っているようなら、すぐに病院に行きましょう。
便秘する
便秘にも原因は色々ありますが、硬く消化しにくい物を大量に食べたときや、老化による大腸や直腸の機能低下の場合は、問題ありません。
慢性型の便秘はオス犬の前立腺肥大であることがありますが、ひどい便秘は腸閉塞や、腸捻転にも表われます。
便秘や固い便が出るときは注意が必要です。